多汗症を治療するには

多汗症の治療には、精神療法、薬物療法、手術、の大きく分けて3種類があります。

汗をかくこと自体に強く恐怖を感じているような状態なら、精神療法がいいでしょう。
多汗症の原因は精神的なものだけではありませんが、精神療法が多汗症の治療に有効であることも事実です。

カウンセリングなどによる精神療法で多汗症への恐怖感をやわらげたり、交感神経の働きを正常にしていくことができます。

薬による薬物療法では、神経遮断薬である抗コリン剤を用いるのが一般的です。
汗をかくときに交感神経から出るアセチルコリンという物質を抑える働きが抗コリン剤にあり、多汗症に効くと言われています。

抗コリン剤には副作用として、便秘になったり、口が渇いたり、といった症状が出る場合もありますので、医師とよく相談することが大切です。

精神的な緊張を緩和して多汗症の症状を和らげることを目的に、精神安定剤を多汗症の薬物療法に使うこともあります。
コリン剤が物理的に汗を止めるとすると、精神安定剤は精神的な緊張を緩和して多汗症の症状を和らげます。


多汗症の手術は交感神経をブロックして発汗を押さえます。手のひらの汗ならわきの下を数センチ切り、胸腔鏡を使って胸部交感神経を遮断します。全身麻酔が必要ですが、手術時間自体は短く、患者への負担が小さいことが特徴です。

精神療法、薬物療法ともに完全に多汗症を治すものというよりは、症状を緩和させるもので、手術は完全に汗をかかなくします。

多汗症の治療は皮膚科、心療内科、美容外科などで行われていますが、どの治療法を選ぶかは多汗症の程度や原因にもよるので医師とよく相談してください。


多汗症の症状

多汗症とは文字通り汗がたくさん出る病気のことです。
多汗症の特徴としては、通常汗は体温の上昇に伴って出るものですが、それ
とは関係なしに大量の汗が出でてきます。

汗が出るきっかけになるのは交感神経で、多汗症で多く汗をかくのは手のひら、足の裏、わき、顔が中心となります。

以前は多汗症は精神的な緊張やストレスによって汗をかくのだと思われていました。
交感神経が心身の緊張などを司るもので、リラックスに関係のある副交感神経と対を成すものだからです。

最近になって、多汗症の原因は精神的なものだけではないことがわかってきました。
多汗症の場合精神状態に関わらず交感神経が活発になった時に汗をかくようです。

朝起きてすぐは交感神経が活発に動き出す時間帯です。そのタイミングで汗をかくことがあるのなら多汗症なのかもしれません。
しかし、朝起きてすぐの体温上昇で汗をかいている可能性もあるので必ずしも多汗症とは限りません。
多汗症に対する恐怖がより多汗症を引き起こすこともありますので、必要以上に『自分は多汗症かも?』と思わないほうが無難です。

多汗症の原因は精神的なものだけではありませんが、汗をかいたらどうしよ
うという緊張で、よりたくさん汗をかいてしまう人も多くいるのは確かです。

多汗症の場合はそれこそぼたぼたと雫が落ちるくらい汗をかくので、ちょっと汗っかきなくらいなら心配はいりません。
むやもに多汗症に怯えることはありません。それこそ必要のない汗をかくことになってしまいます。